2014年12月16日

お産について④

随分と久しぶりになってしまいましたが、前回の続きです。

臨月になると、胎動は減少すると言われています。
これは胎児の位置が下がり、骨盤の中に胎児の頭が入って固定される
からという理由のようです。
(恥骨や鼡径部に痛みや違和感を、より感じるようになります。)
しかし必ずしもそうだとは言えず、個人差があると思います。

妻は出産予定日の1週間前ぐらいまで、強烈な胎動を感じていました。
夜寝る時に、激しく動いて眠れないということが結構ありました。

そのような時に妻は深呼吸を行っていました。
お腹を強烈に蹴られて辛いとき、身体を丸めて耐えるよりは、
深呼吸をして胎児のいるスペースを広げてあげる方が楽になる
と言っていて、なるほどと思ったことを覚えています。

臨月において強烈な胎動だけでなく、それまでと同様に
まるでお腹の中をくすぐられているようなウネウネ、モニモニした動きや、
胎児がしゃっくりをするなど、感じていました。
これは、生きているのだから動く方が当たり前なわけです。
臨月だから動きが少ないと思いこまずに、
ずっと動きが感じられないのは危険だと考えた方が良いかもしれません。

あと、胎動を通じて教えられたことがあります。
私のやっている鍼は刺さない鍼なので、気の流れというものを重要視します。
自分が出すのではなく、天地の気の流れを自分の身体を通して、鍼先に集め、
患者さんの身体に流すイメージで鍼を使っていきます。
その際に、自分の身体に力みがあったり、姿勢が悪く、呼吸がしっかりできていないと
うまく流れていかないものです。

妊娠中の妻のお腹を触ると
自分の姿勢が悪く呼吸が深くできていないときには、胎児の反応があまりありませんでした。
逆に深い呼吸が出来ていて、自分が楽な体勢であれば胎児も活発に動いてきます。

これは治療の際にも同じことが言え、鍼治療を自分が楽な体勢で行えたときには、
しっかりと妻の身体に良い変化をもたらせました。

妻の身体が反応して子宮が緩み動くのか、胎児に直接影響するのかはっきりとわかりませんが、
治療の際、自分の身体のあり方の重要性に改めて気付かされた出来事でした。

息子の誕生から来月で1年になりますが、なかなか書き進められなかったこのシリーズも
次回で一区切りしたいと思います。

お産について④



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Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 23:23│Comments(0)疾患別
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