2015年02月06日
逆子のお灸について
前回は安産灸について書きましたが、今回は逆子に対してのお灸治療について
述べてみたいと思います。
妊娠の早い時期から胎児は子宮の中で動いていますが、
妊娠28週(8カ月)くらいから頭が下になり、その位置が安定するようになります。
この時期を過ぎても足が下にある場合、逆子と問題にされるようになってきます。
逆子になる原因は冷えがあるからだとか、胎盤の位置や羊水の量の問題とか、
様々に言われていますが、はっきりとはわかっていません。
私は、原因うんぬんよりも、お腹の全体がフワッと膨らみ、
皮膚の張りもできるだけ均等に近く、柔らかいお腹であれば、子宮にも柔軟性があり、
胎児の頭は自然の摂理で勝手に下にくるはずと考えています。
例えば洋ナシのように下腹が盛り上がり、バランスを欠いた
見るからに硬そうなお腹は胎児にとっても自然ではなく、居心地が良いとは言えない
環境なのです。
逆子対策の理想は、妊娠期間中柔らかいお腹をキープして、
いかにならないように予防していくかで、
以前紹介した安産灸も大いにその助けになってくれます。
しかし実際問題として、逆子といわれたら、
鍼の治療と合わせ、逆子のお灸をお勧めします。
これには期間があり、逆子のお灸の効果を期待できるのは、
28週~35週くらいまでで、臨月を迎えてしまうと難しくなってきます。
28週以降で逆子がわかったらすぐにでも始め、
できれば32週までには始めたいところです。
1週違っても成功率に差が出てきます。
早ければ早いほど、かなりの高確率で逆子は返ります。
具体的な方法としては、安産灸でも紹介した三陰交のツボと、
足の小指の爪の生え際で、外側にある至陰のツボを使います。
逆子が返るケースでは、胎児はおじぎをするように頭をおなか側に向けて回転します。
専門的な話になりますが、
まず胎児の身体がどのような位置にあるかを把握します。
(病院での画像診断や触診など)
胎児が回転をする方向を予測して、頭が下がる側は至陰を使い、
反対に足が上がる側は三陰交を使います。
至陰のある経絡「膀胱経」の流れは身体の後面を通っています。
頭~背中~足へと下に向かい流れています。
三陰交のある経絡「脾経」の流れは身体の前面を通っています。
足から下腹部へと上に向かい流れています。
経絡の流れる向きを、うまく利用していきます。
診察を確かにするために、妊婦さんのふくらはぎ外側の硬さも確認します。
左右くらべて、張っているほうが至陰の適応側となります。
左右のツボの振り分けが出来たら、
まず、三陰交にすえ、その後至陰にすえていきます。
いろいろ述べてきましたが、要は、お母さんの子宮を含む骨盤内の循環を良くし、
胎児が返りやすい環境を作ってあげるということです。
注意点を挙げます。
①逆子が治る期間に注意
妊娠月齢8か月、9か月の間が勝負です。
早ければ早いほうが確率は上がります。
②母親の身体の状態を「頭寒足熱」の状態でキープし未然に防ぐ
逆子はならないのに越したことはありません。
母体の状態をいかに良くして、それをキープしていくか。
一言でいうと「頭寒足熱」を達成するかが大切で、
普段から下半身のめぐりを良くするために、
足を冷やさない、ウォーキングをするなど
意識的に取り組み未然に防ぎましょう。
「頭寒足熱」の状態であれば、お腹の柔らかさも達成されています。
もちろん継続的に安産灸をしたり、鍼灸治療を受けるのもオススメです。
できることには取り組み、それでリスクが少しでも減るなら、
やる価値は十分あると思います。
参考文献:疾患別治療大百科 シリーズ7 産科婦人科疾患
述べてみたいと思います。
妊娠の早い時期から胎児は子宮の中で動いていますが、
妊娠28週(8カ月)くらいから頭が下になり、その位置が安定するようになります。
この時期を過ぎても足が下にある場合、逆子と問題にされるようになってきます。
逆子になる原因は冷えがあるからだとか、胎盤の位置や羊水の量の問題とか、
様々に言われていますが、はっきりとはわかっていません。
私は、原因うんぬんよりも、お腹の全体がフワッと膨らみ、
皮膚の張りもできるだけ均等に近く、柔らかいお腹であれば、子宮にも柔軟性があり、
胎児の頭は自然の摂理で勝手に下にくるはずと考えています。
例えば洋ナシのように下腹が盛り上がり、バランスを欠いた
見るからに硬そうなお腹は胎児にとっても自然ではなく、居心地が良いとは言えない
環境なのです。
逆子対策の理想は、妊娠期間中柔らかいお腹をキープして、
いかにならないように予防していくかで、
以前紹介した安産灸も大いにその助けになってくれます。
しかし実際問題として、逆子といわれたら、
鍼の治療と合わせ、逆子のお灸をお勧めします。
これには期間があり、逆子のお灸の効果を期待できるのは、
28週~35週くらいまでで、臨月を迎えてしまうと難しくなってきます。
28週以降で逆子がわかったらすぐにでも始め、
できれば32週までには始めたいところです。
1週違っても成功率に差が出てきます。
早ければ早いほど、かなりの高確率で逆子は返ります。
具体的な方法としては、安産灸でも紹介した三陰交のツボと、
足の小指の爪の生え際で、外側にある至陰のツボを使います。
逆子が返るケースでは、胎児はおじぎをするように頭をおなか側に向けて回転します。
専門的な話になりますが、
まず胎児の身体がどのような位置にあるかを把握します。
(病院での画像診断や触診など)
胎児が回転をする方向を予測して、頭が下がる側は至陰を使い、
反対に足が上がる側は三陰交を使います。
至陰のある経絡「膀胱経」の流れは身体の後面を通っています。
頭~背中~足へと下に向かい流れています。
三陰交のある経絡「脾経」の流れは身体の前面を通っています。
足から下腹部へと上に向かい流れています。
経絡の流れる向きを、うまく利用していきます。
診察を確かにするために、妊婦さんのふくらはぎ外側の硬さも確認します。
左右くらべて、張っているほうが至陰の適応側となります。
左右のツボの振り分けが出来たら、
まず、三陰交にすえ、その後至陰にすえていきます。
いろいろ述べてきましたが、要は、お母さんの子宮を含む骨盤内の循環を良くし、
胎児が返りやすい環境を作ってあげるということです。
注意点を挙げます。
①逆子が治る期間に注意
妊娠月齢8か月、9か月の間が勝負です。
早ければ早いほうが確率は上がります。
②母親の身体の状態を「頭寒足熱」の状態でキープし未然に防ぐ
逆子はならないのに越したことはありません。
母体の状態をいかに良くして、それをキープしていくか。
一言でいうと「頭寒足熱」を達成するかが大切で、
普段から下半身のめぐりを良くするために、
足を冷やさない、ウォーキングをするなど
意識的に取り組み未然に防ぎましょう。
「頭寒足熱」の状態であれば、お腹の柔らかさも達成されています。
もちろん継続的に安産灸をしたり、鍼灸治療を受けるのもオススメです。
できることには取り組み、それでリスクが少しでも減るなら、
やる価値は十分あると思います。
参考文献:疾患別治療大百科 シリーズ7 産科婦人科疾患