2016年03月30日

4月の休診日


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4月は日曜日・祝日を、お休みさせていただきます。
よろしくお願いいたします。   


Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 23:28Comments(0)休診日

2016年03月25日

刺さないはりについて③

前回からの続きです。

刺さないはりは、そもそも鍼と呼べるのか?
また、どんな形状をしているのか?などについて書きたいと思います。


日本の鍼灸では、一般的に刺すハリは毫鍼(ごうしん)、
刺さないハリは鍉鍼(ていしん)と呼ばれています。

毫鍼の用い方は、鍼管というくだを皮膚に押し付けて、
はりをトントンと叩いて皮膚に刺していきます。
現代ではほとんどが使い捨てです。ディスポ鍼と呼ばれるものになります。

鍉鍼(ていしん)は、先端が鋭くなっておらず、そもそもが刺さらない形状をしています。

きさらぎ堂で用いている鍉鍼です。



はりというと、どうしても身体に刺すものだというイメージがあります。
私が刺さないはりを初めて見たときの感想は、ただの金属の細い棒ではないか、
というものでした。

しかし、『黄帝内経霊枢』という、はりきゅうにとって重要な古典医学書には
ちゃんと刺さないはりの記載があります。
(九鍼十二原、官鍼)

身体の何に働きかけて、作用させることができるかという目的意識がちゃんとあれば、
必ずしもはりを刺す必要はありません。

要は、はりを使うことで、身体が良い状態になれば、刺す、刺さないは関係ないということです。

次回、刺さないはりは、何に働きかけているのかについて
書きたいと思います。

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Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 00:06Comments(0)診療案内

2016年03月19日

サンスベリアの花

きさらぎ堂で育てていたサンスベリアですが、
昨日初めて花が咲きました。
(正確には夕方になり、気付いた)



2月上旬にいつのまにかニョキニョキ何かが伸びているなと思って調べたら、
どうも花芽がついた茎らしく、いつ咲くのかなと思っていました。

温かくなってきたので、先週末、久しぶりに水をやったところでした。



香水のような、結構強い臭いがします

花びらがクルンと巻いて、雄しべが6本、真ん中に雌しべが1本。
線香花火のように見えて面白い花だなと思って、今日来てみたら、もうしおれていました。

調べたら、夕方から咲いて、翌日にはしおれてしまうとのこと。
また、うまく受粉したらタネができるようですが、そこまでは難しそうです。

いつも感じるのですが、植物の思いがけない反応は、とても興味深いものですね。


  


Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 23:58Comments(0)日記

2016年03月12日

刺さないはりについて②

前回の続きです。

まずは、私が刺さないはりを追求してみようと思ったきっかけをお話します。


私は学生時代の4年間、少林寺拳法に打ち込みました。
身を護るために、相手の急所を狙うという技術があり、その中でツボに対する働きかけがありました。
その体験がもとで、身体は不思議で面白い、と思うようになり、
はりきゅうの免許(国家資格)をとるために、専門学校に行くことを決めました。
今思うと、はっきりしたイメージも持たずに良く行動したなと思います。

学校では、学生同士でモデルを交代しながら、はりの実技をしていきます。
そこでは、刺すはりしか習いません。

痛がりの私にとって、自分が刺される番はつらいものでした。
初心者同士で練習するわけですから、手技が上手くないのは当然ですが、
自分が嫌なことを人にはできないな、と最初に思いました。

もちろん刺す技術が上手い方なら、痛みを感じさせずにはりをすることができます。
しかし私の場合、身体に金属が刺さるという意識がある時点で、
リラックスすることができませんでした。

その後、いろいろなはりの勉強会に参加して、現在所属する漢方鍼医会に出会いました。
そこで、自分自身が治療を受けてみることで、刺さないはりでも充分に効果がでると体感し、
この道を追求してみようと決心しました。


平成18年に漢方鍼医会に入りましたので、10年が経とうとしています。
ちなみに漢方とついているのは、漢方薬を勉強し処方するわけではなく、
治療の理論体系が、中国の医学古典を柱にしているため、
「漢方」=「中国の」という意味で名付けられています。

最後、話しがそれてしまいましたが、次回、刺さないはりについて③に続きます。


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2016年03月09日

刺さないはりについて①

きさらぎ堂では、はりきゅう専門で治療をしています。


皆さんが、はりきゅう治療に持つイメージはどんなものでしょうか?
実際に受けたことがある方、そうでない方、
またテレビなどのメディアを通して理解している方など、
今まではりきゅうと、どう関わりがあったかで、様々かと思います。

どんな材質、形状のはりを使うか、身体のどこに作用させるか、
またはりを運用するために基づく理論もたくさんあります。
一口にはりきゅうと言っても、どういうやり方をするかで、受け取る感想は
全く異なるものになってきます。


きさらぎ堂では、刺さないはり治療をしています。


そもそも刺さないはりは、はりと呼ぶことができるのか?
それで本当に効果があるのか?効果があるとしたらなぜなのか?
などなど…

いろいろ突っ込み所はあると思います。


私が、刺さないはりに取り組み始めて、10年が経とうとしています。

そもそも自分が痛いのが嫌で、刺さないはり治療を目指そうと思ったわけですが、
私が刺さないはりについてどう解釈しているかを、この後、何回かに分けて書いてみたいと思います。

次回、刺さないはりについて②に続く


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2016年03月07日

こころのゲートキーパー研修会

日曜日、富士市が主催する、「こころのゲートキーパー研修会」を受講してきました。

こころのゲートキーパーとは、悩みを抱えた人に気付き、声をかけ、話しを聴き、
必要な支援につなげ、見守ることができる人のことです。


自殺者が平成10年以降急増し、全国で年間3万人を超える状況が続いてきました。
(平成27年の最新データでは24,025人)
富士市においては、最近は年間約50~70人の間で推移しています。
4人に3人は男性で、最も多い年代は50代、ついで60代、40代となっています。

自殺対策が重要な課題となる中、富士市ではそれを受け、様々な対策を講じてきました。
その中のひとつとして、4年前からこの講座を設けています。
毎年何らかの形で約1,000人が受講し、延べ4,000人ほどが参加したとの事です。

今回、偶然チラシを読み、受講することにしました。

自殺の背景には、様々な要因があります。
多くの自殺は、自殺以外の選択肢が考えられない状態に心理的に追い込まれた結果、
行動してしまうとのことです。
つまり、一人で抱え込み、視野が狭くなった状態です。

これをいかに周囲が早く気付き、寄り添いサポートできるかが重要です。
場合によっては専門機関を紹介することも必要になってきます。


講座では、自殺の現状から、この講座が行われるようになった経緯、
ゲートキーパーの役割、心得と順序立てて、わかりやすく説明して頂きました。

無料で受講できることもあり、是非多くの方に参加して頂きたいと思いますので、
詳しい内容は控えますが、私の中で印象に残ったことを記しておきます。

ゲートキーパーの心得の中でのお話です。
よく、精神的につらい方に「がんばれ」と言わない方が良いと聞きます。
それは、もうこんなに頑張っているのに、これ以上どうがんばるのだ、となって
しまうからだとの事です。がんばるのは、悩んでいる当事者である「あなた」が主語になってしまいます。

こういう時は、主語が「私」になる言い方が相応しいのではないかとのことでした。
たとえば、「(私は)あなたのことが心配です。」と、こちらが相手のことをどう思っているかを
まずは伝えていくことが必要である、と教えて頂きました。


いずれにしても、ゲートキーパーの役割の根っこにあるのは
困ったときは互いに助け合うという当たり前の精神で、そこを見失わないようにしな
ければと思います。ゲートキーパーの方が上目線になってはいけませんね。

鍼灸師として私ができることは、話を聴き、寄り添うことはもちろんですが、
心の状態は身体にも現れますので、
精神的に不調がある方の身体を整えることで、問題解消に少しでもお役に立てればと思っています。




  


Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 23:14Comments(0)日記