2016年03月12日

刺さないはりについて②

前回の続きです。

まずは、私が刺さないはりを追求してみようと思ったきっかけをお話します。


私は学生時代の4年間、少林寺拳法に打ち込みました。
身を護るために、相手の急所を狙うという技術があり、その中でツボに対する働きかけがありました。
その体験がもとで、身体は不思議で面白い、と思うようになり、
はりきゅうの免許(国家資格)をとるために、専門学校に行くことを決めました。
今思うと、はっきりしたイメージも持たずに良く行動したなと思います。

学校では、学生同士でモデルを交代しながら、はりの実技をしていきます。
そこでは、刺すはりしか習いません。

痛がりの私にとって、自分が刺される番はつらいものでした。
初心者同士で練習するわけですから、手技が上手くないのは当然ですが、
自分が嫌なことを人にはできないな、と最初に思いました。

もちろん刺す技術が上手い方なら、痛みを感じさせずにはりをすることができます。
しかし私の場合、身体に金属が刺さるという意識がある時点で、
リラックスすることができませんでした。

その後、いろいろなはりの勉強会に参加して、現在所属する漢方鍼医会に出会いました。
そこで、自分自身が治療を受けてみることで、刺さないはりでも充分に効果がでると体感し、
この道を追求してみようと決心しました。


平成18年に漢方鍼医会に入りましたので、10年が経とうとしています。
ちなみに漢方とついているのは、漢方薬を勉強し処方するわけではなく、
治療の理論体系が、中国の医学古典を柱にしているため、
「漢方」=「中国の」という意味で名付けられています。

最後、話しがそれてしまいましたが、次回、刺さないはりについて③に続きます。


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Posted by 鍼灸きさらぎ堂 at 00:11Comments(0)診療案内